Osimiニュースへようこそ (^_^) 良い一日を

香港が短い生涯を終える、目に見えない戦車がやってきた

享年23歳、まだ志半ばの若者と同じ年齢でだ。1997年の誕生日と同じ7月1日が命日となった。カテゴリ名からも香港が消えた。今日から香港は中華人民共和国の完全支配を受け入れ新たな歴史を歩むことになる。誰にもどうすることはできない。

2020年6月30日。目に見えない、中国の戦車部隊が静かに香港に進駐した。「香港国家安全維持法」という恐怖による香港統治の幕開けである。23年前の7月1日に始まった「一国二制度」の香港は、死んだ。

共産主義の中国本土と資本主義の香港の関係を、日本の外交官がこんなふうに表現したことがある。

たらいに水をためて、顔を沈める。耐え切れなくなったら、顔を上げて息を激しく吸う。水面下の息苦しさが中国本土で、一息つけるのが香港である、と。

確かに中国本土から香港に入れば、尾行や盗聴の心配をしなくていい、ネットの規制もない、同じ中国ながら、ほっとできる空間が広がっていた。世界から人が集まり、国際金融センターとして機能できたのも、このためである。その自由が消えようとしている。

香港が英国から中国に返還される前、中国共産党は香港市民をこうなだめた。

「井戸の水は河の水を犯さず、河の水は井戸の水を犯さず」

返還から50年間、水が交わることはないから安心しなさい-。それが今、香港国家安全維持法という濁流に香港がのみ込まれようとしているのだ。

これまで自由に中国や香港政府を批判し風刺してきた香港の人々は口を閉ざし、仮面をかぶり始めた。政府は「一般市民に影響はない」と繰り返すが、それを信じる人はいない。

中国本土からは、国家安全当局の要員たちが香港にやって来る。習近平国家主席を批判しただけで、人民を逮捕してきたのが彼らだ。しかも香港国家安全維持法は、人権を保障した香港の法律よりも優先される。にらまれたら最後、逃れる手立てがない。

6月4日、天安門事件の追悼集会を取材したときのこと。1989年、中国の民主化運動が武力弾圧された天安門事件の集会も、今年が最後になるかもしれない。違法集会にもかかわらず、数千人が集まった。

16歳の女子高生がいた。天安門事件について「戦車に男の人が立ちはだかる写真が印象に残っています」と話した後、こう言ったのだ。「今、香港人がその戦車の前に立とうとしているのだと思います。私はちょっと怖いけど…」

怖くない人はいない。相手は見えない戦車だけに、どこから弾が飛んでくるか分からない。それでも、戦車に立ちはだかろうとする香港人たちは必ずいる。面従腹背の市民たちも、いつか仮面を脱ぎ捨てるときが来る。息の長い戦いになるだろう。国際社会もまた覚悟を迫られている。

夜明け前が最も暗い-。最近、自らにこう言い聞かせる香港人が多い。2020年6月30日、香港は暗黒時代に入った。

1997年7月1日、一国二制度のもとに香港は誕生した。香港の誕生日だ。中華人民共和国は残酷にもその日を香港の命日に選んだ。香港は23歳の誕生日にこの世を去ったんだ。

これからは香港は正式に中華人民共和国の一員として生きていくことになる。少しでも前向きな流れを作らなければ今日を生き延びることさえ難しいだろう。それができないならば英国や台湾へと逃げることに活路を見出すしかない。


活動家の周庭氏らが民主派団体を事実上解散することにしたようだ。個人的な活動を続けるとはしているが、これで民主派は完全に敗北することになった。

中国の全国人民代表大会(National People's Congress、全人代、国会に相当)常務委員会が香港国家安全維持法案を可決したことを受け、民主活動家の周庭(アグネス・チョウ、Agnes Chow)氏や黄之鋒(ジョシュア・ウォン、Joshua Wong)氏らは30日、所属していた政治団体「香港衆志(デモシスト、Demosisto)」から脱退すると発表した。法律施行による同団体への取り締まりを避ける狙いとみられる。

脱退を表明したのは周氏、黄氏、羅冠聰(ネイサン・ロー、Nathan Law)氏、ジェフリー・ゴー(Jeffrey Ngo)氏の4人。香港衆志は普通選挙の実施を呼び掛ける運動を行っていたほか、中国当局による人権侵害に対して各国に制裁を求める活動を行っており、中国政府の怒りを買っていた。

4人は全員、今後も個人として活動を続ける意向を示している。黄氏はフェイスブック(Facebook)に「当局が私を黙らせ、この地から排除するまで、私の家である香港を守り続ける」と投稿した。

2014年の民主化デモ「雨傘運動(Umbrella Movement)」のリーダーでもあった黄氏と羅氏は、今年9月の立法会(議会)選挙に出馬している。

立法会の選挙は親中派が過半数を取りやすい仕組みとなっているが、民主派政党は、中国政府の統制に対する市民の怒りの高まりに乗じ、獲得可能な議席のほとんどを手中に収めたいと望んでいる。

香港衆志は香港の独立を主張していないものの、黄氏のような活動家らは、日常的に中国国営メディアから「分離派」と悪者扱いされている。黄氏は自身の抗議活動によって禁錮刑を受けたこともある。

人権団体などは、民主派活動家や団体を弾圧するために国家安全法が恣意的に利用される恐れがあると懸念している。同法の具体的な内容は明らかにされていないが、中国政府は国家転覆や分離を目指す行為、テロ、外国勢力との共謀といった行為を取り締まるとしている。
Share:

0 件のコメント:

コメントを投稿

ホット動画

注目のビデオ

Popular Posts

ブログ アーカイブ

最近の投稿

ページ