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李明博元韓国大統領、懲役17年確定!韓国政治「報復の歴史」に変化なし

 韓国大法院(最高裁)は29日、横領や収賄などの罪に問われた元大統領、李明博(イ・ミョンバク)被告(78)について、懲役17年、罰金130億ウォン(約12億円)、追徴金約57億8000万ウォンの判決を言い渡した。



2008年から5年間、大統領を務めた李被告は18年4月に起訴された。自動車部品会社「ダース」を実質的に所有して会社の資金約349億ウォンを横領した罪や、ダースの米国での訴訟費用をサムスン電子に肩代わりさせるなどして総額163億ウォンを受け取った収賄罪などに問われていた。


一審は李被告に懲役15年などを宣告。検察側が起訴時より収賄額を増やした今年2月の控訴審で高裁は懲役17年などを言い渡していた。



収賄などの罪に問われた韓国元元大統領の李明博(イ・ミョンバク)被告の実刑が確定したことは、歴代大統領のほとんどが刑事責任を問われるという、韓国特有の権力の歴史や政治風土に全く変わりがないことを改めて鮮明にした。


これで、存命の全斗煥(チョン・ドゥファン)、盧泰愚(ノ・テウ)、朴槿恵(パク・クネ)、李明博の各大統領経験者が全員、実刑の確定判決を受けたことになる。こうした結末は、韓国社会では予想されたものだった。


保守派の李被告は2018年に逮捕、起訴された当時から左派の文在寅(ムン・ジェイン)政権による、かつての保守政権に対する「政治報復」であると訴えてきた。文氏がかつて腹心として信奉した盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領が、李明博政権で不正疑惑で追い詰められて自殺したことへの仕返しとの認識だ。



韓国では1987年の民主化後の93年、金泳三(キム・ヨンサム)大統領(当時)による文民政権が発足して以降、「過去断罪」と称した理念対立による旧政権の否定が続いている。今回の李被告の実刑確定は韓国社会で、文政権が過去の政権を否定する“積弊清算”の一環ととらえられている。文氏は李被告の「政治報復」発言に激しく反発したものの、「また仕返しか」との冷めた見方が一般的だ。


「(元大統領への捜査が)今回で最後になることを望む」(李被告)。「法治の名を借りた政治報復は私で最後になるよう望む」(朴被告)。文政権下で逮捕され実刑が決まった2人は、公判の過程で全く同じ発言をした。ただ、2代にわたる保守政権を徹底的に断罪した文政権に対し、保守派の不満は募りに募っているのが実情だ。



韓国では政権の正当性を強く示さなければ、時の政権は生き残れない。そのための手段が政治理念や政策で相反する旧政権の徹底的な否定だ。それほど韓国政治の攻防は激しく、時に捜査当局をも動かす。そのことを李被告の実刑確定が如実に物語っている。


政治的な報復が新たな報復を生むという悪循環は繰り返され、しかも一層、露骨になっている。李、朴両被告への審判は3年半前の文政権の発足当時から広く予想されていた。



韓国の政治、権力の体質や慣習に、今のところ大きな変化はうかがえない。理念対立や政争は日常的に激しく展開されている。李、朴両被告が訴えたように、“報復の歴史”が今回で最後となる保証はどこにもない。

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