Osimiニュースへようこそ (^_^) 良い一日を

バイデン政権の対中姿勢は? 中国が恐れていることtq

 接戦の末にバイデン氏が新たな大統領になることが決まった。世界の国々はバイデン新大統領がどのような政策を打ち出すか注視している。その中でもベトナムは特に大きな関心を持ってその行方を見つめている。



■ 中国を過度に刺激したくないベトナム


我が国では中国と台湾の関係がクローズアップされることが多いが、中国の膨張政策の今後を考えるとき、ベトナムは台湾と並んで重要なプレイヤーになっている。それは中国にとってベトナムは東南アジア進出の玄関口であり、かつ歴史上何度も戦っているからだ。


ベトナムは南シナ海問題の当事国であり、中国と深刻な対立を続けている。そのベトナムは遠くない過去に米国と戦った。ベトナム戦争である。しかしベトナムと米国は中国という共通の敵を持ったことから、その関係は近年急速に改善している。



ただ一口に改善していると言っても、その内情は複雑である。そんな複雑な状況がバイデン氏が大統領になることによってどう変わるのか、ベトナムは声には出さないものの、最大の関心を持って見つめている。


なぜベトナムは声を潜めているのだろう。それは中国が怖いからに他ならない。ベトナムは日本とは異なり中国と国境を接している。なにかの際に中国が大軍を持って侵攻して来るかもしれない。実際に1979年に中国軍はベトナムに侵入している。


北朝鮮の金正恩はトランプ大統領とベトナムの首都ハノイで会談する際に、中国国内を列車で南下して、中越国境の街ランソンで自動車に乗り換えてハノイに入った。ハノイとランソンの距離は150キロメートルほど。あるベトナム人から「戦車で3時間程度の距離だ。だからランソンとハノイを結ぶ道路は直線にはしない。舗装も悪くしてある」という話を聞いたことがある。ベトナム人が中国に抱く恐怖は、尖閣諸島問題を巡って日本人が中国に抱く恐怖感とは全く異なっている。



ベトナムにとって、米国と軍事的に良好な関係を築くことは好ましい。もし米越同盟を結ぶことができれば、中国に対して大きな牽制になる。しかし、そんなことをすれば中国を過度に刺激して、遠い将来を考えた時にかえって危険になるかも知れない。中国と1000年以上にわたって対立してきたために、ベトナム人は遠い将来のリスクも考える。


■ バイデン政権のベトナムに対するスタンスは?


バイデン政権はベトナムとどう接していくだろうか。


ベトナムに対する米国の民主党と共和党のスタンスは大きく異なる。ベトナム戦争を始めたのはケネディ大統領であり、それを拡大させたのはジョンソン大統領である。両人共に民主党。一方、ベトナム戦争を終結させたのは共和党のニクソン大統領である。



1995年に米国とベトナムとの国交を回復させたのは民主党のクリントン大統領。また2016年には民主党のオバマ大統領がベトナムを訪れている。その時、オバマ大統領はハノイの庶民的な店でベトナム風つけ麺であるブンチャーを食べた。それ以来この店は「オバマ・ブンチャー」と呼ばれて、ハノイの観光名所になっている。


民主党と共和党ではベトナムに対して温度差がある。民主党は国際政治に理念を持ち込んで、世界に干渉したがる。1960年代に民主党政権は、ベトナムが共産化すれば東南アジア全体が共産化するとの思い込みで(ドミノ理論)、ベトナム戦争を始めた。しかしベトナムが共産化しても東南アジアに共産主義が広がることはなかった。共和党のニクソン大統領やその懐刀であったキッシンジャー補佐官の方が現実を冷静に分析していた。



民主党政権は、自身の価値観を世界に押し付けたがる。またクリントン大統領やオバマ大統領が訪越したように、世界との関係を強化したいと考える。それに対して、共和党は概して国際社会に冷淡だ。


以上を踏まえて、現在、ベトナムはバイデン新政権の出方を注視している。


トランプ政権は中国との対立において、同盟国と協力することはなかった。一人相撲に終始したと言って良い。貿易に制裁を課すなどの派手なパフォーマンスが多かったために世界の耳目を集めたが、戦略的な観点から見ると意外に効果はなかった。


南シナ海の問題においても、中国が嫌がるのは「航行の自由作戦」ではなく、米軍が空母を頻繁にベトナム南東部のカムラン湾に立ち寄らせて、そこを事実上の母港にしてしまうことだった。中国は米国の軍隊がベトナムと密接な関係を持つことを強く警戒している。だがトランプ政権はそこまで踏み込まなかった。



それは米国とベトナムの関係は改善されたと言っても、今ひとつしっくりいっていないからだ。ベトナム戦争を記憶している人が、米国内にまだ大勢いる。勝利したこともあってベトナム人の対米感情は悪くないが、米国にはわだかまりがある。


そしてもう1つ、ベトナムが危惧していることがある。人権問題である。ベトナムは共産党独裁体制を採用しており、反政府活動は禁止されている。ネットの検閲なども行われており、人権問題に敏感な民主党政権がそれを持ち出すと、関係は一気に冷却化しかねない。このあたりも、バイデン政権の出方を見守る必要がある。


■ 中国が恐れていること



ただ、米国が本気で中国の台頭を叩く気があるのであれば、ベトナムとの関係を強化することは最も効果的な手段になる。ベトナムは1億人の人口を抱えており、その人口は中国の工場と言われる広東省に匹敵する。またベトナム人は中国人と同様に勤勉である。そして、現在、労働者の平均賃金は中国の3分の1程度に留まっている。


中国が恐れているのは、米国が本気で中国からベトナムに工場を移すことだ。ベトナムを世界の工場にする。国力が増大すればベトナムの軍備も増強される。


国境を接しているだけに、本心では中国もベトナムを怖がっている。実際に1979年の侵攻では中国は大軍を投入しながら、個々の戦闘ではベトナム軍に敗北している。遠い昔のことであるが、ベトナム軍が中国に侵攻したこともある。その時の将軍である李常傑は今でもベトナムのヒーローである。中国が南シナ海を我がものにする上で、ベトナムはもっとも邪魔な存在になっている。


繰り返しになるが、中国は、米国が中国に持っている工場をベトナムに移すことを恐れている。そうなれば権益を守るために否が応でも米国はベトナムとの軍事的な協力関係を強めることになる。その結果として、南シナ海で中国軍が勝手に振る舞うことは難しくなる。


■ トランプ政権とは異なる国際協調路線



現在、中国、ベトナム、米国の3国は以上のような関係にある。そんな中で、バイデン政権がベトナムに対してどのようなアプローチをとるのか、現段階では分からない部分が多い。


ただ、バイデン政権はトランプ政権とは異なり、同盟国などと協力して中国に対抗しようとすることだけは確かなようだ。ベトナムに対する政策は、バイデン政権の中国との対決姿勢の本気度を探る上でキーになる。


バイデン政権がベトナムとどのような関係を構築するのか、ベトナムだけでなく日本もその行方を注視する必要がある。


日本にとってベトナムは死活的に重要だ。


QUADにしろTPPにしろ、ベトナムが味方でないと機能しない。

ASEAN10国はインド洋と太平洋を繋ぐ戦略的要衝だが、その中で唯一中国との対立を厭わない国である。

もちろん経済的には中国との関係が深く、決定的な破綻は望んでいない。しかし政治的には明らかに距離を取ろうとしている。

日本とは「緩やかな同盟」と称されるほど、政治的経済的に良好な関係だ。アジアではもっとも信頼出来る国と言ってよい。


アメリカには共産党による独裁を問題にせず関係を構築することを求めたい。

ベトナム共産党は国内の特定民族を虐げることはしていない。それはチベットやウイグルや内モンゴルなどで民族浄化を進める中共との決定的な違いだ。

Share:

0 件のコメント:

コメントを投稿

ホット動画

注目のビデオ

Popular Posts

ブログ アーカイブ

最近の投稿

ページ