前にエントリを話いた韓国型軽空母関連予算が99%オフになった話題の続報です。
設計費用として要求した101億ウォンのうち、1億ウォン≒950万円を残したのは研究用としてとのこと。
もう一度、計画の妥当性を国民に説明してみるべきということでしょう。
少なくとも軽空母であれば、建造そのものはそれほど難しい話でもありません。
すでに独島級強襲揚陸艦があって、そのスケールアップで済むことですから。
カタパルトを新設するわけでもないし、スキージャンプがあるわけでもない。
とち狂って7万トン級中型空母+艦載型のKF-Xネイビーにするとかいうのでもないかぎり、艦船建造としては保守的と言ってもいいくらいのもの。
チャレンジングな要素は最小限。
問題はその「軽空母」をどのように運用するのかという話で。
島嶼防衛をするわけでもない。
北朝鮮に対して空爆するのであればF-35Aの作戦行動半径でも十分。
そのあたりの妥当性が問われている、ということでしょう。
それにしても残った予算が1億ウォン。今日のレートで958万円。
会議の時のお茶とお茶菓子代は出してあげる……って感じですね。
当初は来年から基本設計に取り組むという話でしたが、これは設計とかスペック討議とかそういう感じじゃないなぁ。
2021−25年の国防中期計画で採用するはずだったのですが。さてはて。
「空母保有」には象徴性という部分もありまして。
タイ、ブラジルといった中進国も所有していますし(ブラジルのサン・パウロは退役済でイギリスから強襲揚陸艦を取得)、ロシアもひどい経済危機を経ても1隻は所有し続けています。
ロシアの場合は失われたが最後、運用を継続できなくなるだろうという危惧が大きいのでしょう。
タイの場合はタイランド湾を縦横無尽に行き来できる大型船が必要という面もあると思われます。
ブラジルは……空母や強襲揚陸艦にこだわるのはなんででしょうね。南アメリカの地域大国である、という自負からかなぁ。
イギリス、フランスに関しては海外領土の存在も大きいところ。
ま、こんな感じで実際の需要と象徴性の両方が空母にはあるのです。
日本の場合は満を持してようやく取得、という感じですね。
F-35Bを先行取得してその後にいずも型を軽空母に転換というのは島嶼防衛を考えても最適解。
どうにかこうにか時代がそれを許容する場面になってきたというべきか。
翻ってみて韓国の場合、空母を持っている意味がない。少なくとも戦略的にはない。
島嶼防衛をするわけでもないし、海外領土があるわけでもない。
敢えていうなら独島云々という言いかたはできるかもしれませんが、朝鮮半島から竹島まではたかだか130km。航空基地からだともうちょっと遠くなるのでしょうが、それにしてもF-35A、F-15Kの戦闘行動半径は1000km以上ある。空中給油機KC330もある。
……空母の必要性とは?
ま、そんな感じで設計費用はゼロになり、研究用予算だけが認められたというとこでしょう。
意外と現実的な話になっているなぁ。「日本が持つから欲しいんだ」で通るものだとばっかり思っていましたが。
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