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蒋介石のひ孫は現時点で台北市長選の最有力候補tgt

 「台湾のケネディ家」ともいわれる中華民国の初代総統・蒋介石(ジアン・ジエシィ、1887~1975年)の一族・蒋家。特に、「蒋家第四代」と総称されるひ孫世代11人はその一挙手一投足が注目されるが、第四代では唯一の政治家・蒋万安(ジアン・ワンアン、42)の注目度が急上昇中だ。目下、次期台北市長の最有力候補に擬せられている。



現時点で台北市長選の最有力候補


蒋万安は、台湾ケーブルテレビ最大手、聯利媒体(TVBS)がこのほど実施した「次期台北市長の最有力候補」アンケートで首位に立った。台北市長職は、単なる地方首長にとどまらず、英ロンドン市長や仏パリ市長同様、国家元首への近道ともいわれている政治家の超重要ポスト。李登輝(リー・テンフイ)、陳水扁(チェン・シュェイピエン)、馬英九(マー・インジウ)の各総統も務めた。


次回は2022年11月に投開票される。結果は2024年総統選にも影響するだけに、今から各党は候補者選定に余念がない。日本ではあり得ないが、台湾では選挙候補者が決まる前から、メディアが予想した候補者の支持率調査が好んでおこなわれる。



与党・民主進歩党(民進党)は、新型コロナウイルス感染症対策が成功していることから、衛生福利部部長(厚相に相当)とコロナ対策本部指揮官を兼任する陳時中(チェン・シィヂョン、67)大臣を擁立する意向とされる。

対する最大野党・中国国民党は、前述の立法委員(国会議員)蒋万安で候補者は既に一本化していると伝わる。


このほか、民進党台北市党支部主任委員の呉怡農(ウー・イーノン、40)、台北市副市長の黄珊珊(フアン・シャンシャン、51、親民党)、立法委員の呉思瑶(ウー・スーヤオ、46、民進党)、基隆市長の林右昌(リン・ヨウチャン、49、民進党)も立候補しそうと目されている。



TVBSが3月17~22日に20歳以上の台北市民1035人を無作為に抽出し電話アンケートしたところ、蒋万安の支持率は47%で陳時中は37%。いずれも前回調査(2020年4月)より11ポイント上昇、16ポイント下落した。また、蒋万安が立候補した場合、民進党候補が呉怡農、黄珊珊、呉思瑶、林右昌の誰であった場合も蒋万安の支持率が上回った。世代別支持率は、20代が36%、30代が27%、40代が44%、50代が56%、60代が61%。


ただ、20代、30代の支持率に限っては陳時中(各48%、53%)の方が高い。これとは別に台北市議会議員の李明賢(国民党)は党内部調査の結果、市長選が蒋万安 vs. 陳時中となった場合、蒋万安はかなりの接戦になると予想していると暴露。コロナワクチン接種などのパンデミック政策が今後も好調に推移した場合、政治経験の浅い蒋万安はますます不利になると警告した。


政策や思想はむしろリベラル寄り?


政治家経験はわずか5年ながら、いきなり台北市長選の台風の目となった蒋万安は、米ペンシルベニア大学で法学博士号を、米カリフォルニア州にて弁護士資格をそれぞれ取得。2011年にサンフランシスコで弁護士事務所を開業した。



だが2013年に帰国。米国籍を放棄し、2016年の立法委員選挙に中国国民党から出馬して初当選した。保守本流の国民党にあって、同性婚を支持したり、曽祖父・蒋介石や祖父・蒋経国(ジアン・ジングオ)の独裁下で弾圧の犠牲になった人びとの名誉回復を後押ししたり、蔡英文(ツァイ・インウェン)総統の対中姿勢や香港の民主化デモを支持したり、リベラルな態度が好感され、国民党の長老は逆に「民進党に取り込まれる」と不安視している。


“毛並み”についてはやや複雑な事情がある。蒋万安の父で、行政院副院長(副首相)や外交部長(外相)を務めた蒋孝厳(ジアン・シァオイエン、76)は、第2代総統蒋経国が秘書兼愛人・章亜若(ジアン・ヤールゥ)との間に儲けたふたごの婚外子の1人だ。


蒋経国がロシア出身のファーストレディ、ファイナとの間に儲けた嫡出子たちは「プリンス」「プリンセス」として乳母日傘で育てられたが、章孝厳と母方の姓を名乗らされた彼は、蒋経国が実子と認知しなかったため18歳まで父親が誰か知らず、地方都市でひっそり貧困生活を強いられた。



蒋万安も自身が「蒋介石のひ孫」と知らされたのは10歳のとき。2005年、27歳で父とともに「蒋」に改姓したが、経済状況もごく普通の家庭に育ち(といっても父は政府高官だが)、はとこに当たる他の蒋家第四代との違いを強調している。


2016年、2020年の総統選で続けて民進党に大敗を喫した国民党は、支持率低下に歯止めがかからない。若さと聡明さ、爽やかさ、「蒋家」というブランドの良さを兼ね備えた蒋万安に起死回生を託すべく、下半期(7~12月)に党内予備選を実施し、彼を台北市長候補に正式に擁立する予定だ。


立法委員に初当選後は目立った活動や法案提出などの動きを見せず、「所詮見かけ倒し」「蒋家の七光り」と揶揄されてきた。


だが、最近は立法院本会議で、成長剤「塩酸ラクトパミン」を使用した豚肉の輸入解禁の是非を行政院長(首相に相当)に激しく詰め寄ったり、台北市内の憲兵隊部隊を慰問したり、中国の新疆ウイグル自治区でウイグル人らチュルク系ムスリムが強制労働をさせられているとの問題にも、「中国政府は人権弾圧との国際社会の疑念に答えるべき」と発言したり、市長選を意識したアピールが目立っている。



「蒋」の再台頭を警戒する市民も


蒋万安はニュースサイト「今日新聞(ナウニュース)」の取材に対し、市長選出馬は明言しなかったものの、「台北市政でパフォーマンスを発揮するよう期待する市民の声があるのは承知している」と延べた。さらに、米シリコンバレー最大の法律事務所ウィルソン・ソンシーニ・グッドリッチ&ロサーティで働いた経験を生かし、「サービスの収支や持続可能性を維持しながら、最適の方法で顧客ニーズを満たす戦略の構築『サービスデザイン』の概念を市政に導入したい」と踏み込んで、割とあからさまな市政運営意欲も示した。


蒋万安はまた「信媒体(CMメディア)」に対し台湾の政局について、台湾は「藍翠悪闘(ブルーが党カラーの親中派・国民党とグリーンが党カラーの台湾独立志向派・民進党が、不毛で理性を欠いた対立を続ける構図)」から脱しなければならないとも主張。「どちらの政党も、台湾を良くしたいという共通認識がある。立法院では超党派で、障害者手帳の形式的で煩雑な更新手続きを廃止した前例もある」と強調した。



2020年立法委員選挙で蒋万安と激しいデッドヒートを演じ、今また台北市長の有力候補のひとりでもある呉怡農については、ともに米国帰りの同世代イケメンということから、メディアは2人を「好敵手」と煽っているが「われわれは選挙中、相手を一度も口汚く罵らなかったし中傷キャンペーンも展開しなかった。路上で鉢合わせたらハグして互いの健闘を称え合った」と話し、党派や党利を超えて、政治家同士が歩み寄る必要性を力説した。

「蒋介石のひ孫」は扱いが意外に微妙だ。蒋万安のルックスやパーソナルがいかに魅力的でも、特異な血筋というインパクトがすべてを凌駕する。「蒋介石」「蒋家」は多くの台湾人にとって、約40年間続いた国民党一党独裁と言論弾圧、白色テロが吹き荒れた暗黒時代の象徴で、「蒋」の再台頭に警戒する市民も少なくない。


一方、リベラルに寄りすぎると、蒋介石・経国を追慕し、中国との融和的な関係構築を目指す国民党の守旧派から激しい反発を食らう。ただし、若年層の支持を拡大するには、国民党色の払拭がポイントになるだろう。だが国民党と一心同体の「蒋」が党を出て出馬するのは身内からも許されない。蒋万安がこれらの矛盾を乗り越え、新しい価値観を打ち出していけるか、多くの台湾市民が注目している。


もっともその血筋が根本から覆る可能性もある。米スタンフォード大学フーバー研究所が2020年に公開した『蒋経国日記』で、蒋経国は、章亜若と自身の友人・王継春の間にできたふたごの出産に立ち会い、産後に章亜若が急死したため、ふたごの世話を肩代わりしたという記述があるからだ。


真相はDNA検査で即解決だが、現時点でふたごのひとり・蒋孝厳と息子の万安にその気はないらしい。

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