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生花森弘、25歳“硫酸男”の正体…被害男性は「知人だがトラブルの記憶ない」

 東京都港区の東京メトロ白金高輪駅で男性会社員(22歳)に硫酸とみられる液体をかけたとして、傷害容疑で逮捕された静岡市葵区の大学生花森弘卓容疑者(25歳)が事件後に沖縄県宜野湾市内の友人男性宅に行ったことが28日、捜査関係者への取材で分かった。



当初、職業不詳と報じられていた“硫酸男”は、現役の大学生だった。ここ数年で相次いで父母を亡くし、孤独を深めていたという男を凶行へ向かせたものは何だったのか。


被害男性は「知人だがトラブルになった記憶はない」と話しているといい、警視庁が詳しい動機を調べている。


2人は以前に琉球大で同じサークルに所属し、顔見知りだった。男は同大を中退し、現在は別の大学に在籍していた。



無数の防犯カメラが設置された東京の駅構内での大胆な犯行。カメラのリレー解析で確保されるのは時間の問題だった。


警視庁担当記者は、「24日午後、花森容疑者は静岡市葵区の自宅を出て、被害男性の勤務先がある赤坂見附駅へと向かった。その後、会社付近をうろつき、男性を見つけると尾行を開始。地下鉄に乗った男性をそのまま追いかけ、午後9時頃、白金高輪駅のエレベーターで追い抜きざまに、硫酸とみられる液体を男性の体にかけて全治6カ月の怪我を負わせた。犯行時、近くにいた女性も濡れた地面に足を滑らせて転ぶなどの軽傷を負っています」


こうした花森容疑者の動きから、警視庁は無差別な犯行ではなく、被害者と交友関係があるとみて捜査を続けていた。



警視庁担当記者は、「花森容疑者は犯行後、品川駅から新幹線に乗っていったん帰宅。翌日の25日には家を出て静岡駅に向かったことが確認されています。沖縄行きの飛行機に乗ったのは同日夕方。空港に着くとバスで宜野湾市内の友人宅まで向かい、そこで3連泊した」


琉球大学時代の友人宅に潜伏していた


沖縄は慣れ親しんだ土地だった。花森容疑者は静岡県内の私立大学付属高校を卒業後、地元を出て、沖縄県の琉球大学に進学。頼った友人もこの時代に知り合ったとみられる。なお、被害者も琉球大学時代に所属していた映画サークルの後輩だった。



警視庁担当記者は、「28日午前10時頃、友人宅近くの路上にいるところを沖縄県警の警察官が職務質問。最初は『スナガワ』と偽名を名乗り逃げようとしましたが、やがて『花森です』と認め、大人しく任意同行に応じました。犯行時に自ら硫酸を被ったらしく、両腕や胸部の皮膚がただれていたようです」


相次いで急死した父母


急展開の逮捕に地元・静岡も騒然としている。花森容疑者が住んでいた静岡市葵区の自宅は、築年数は古いものの瀟洒な二階建ての邸宅だ。この数年で両親を相次いで亡くした花森容疑者はここに一人で住んでいた。近隣住民によれば、



警視庁担当記者は、「父方の一族は静岡市内で古くから商売を営んでいたとあって、裕福な家でしたよ。お父さんは静岡駅前で整体院を開いており、腕が良いと評判でした。お母さんは中国人で、東京の病院に通う勤務医。お母さんがいつも家を空けているので、一人っ子だった弘卓くんは、朝いつもお父さんと一緒に整体院に向かい、日中はそこを自宅代わりにして学校に通っていました。そのせいか、家の近所にはあまり友達がいなかったような気がします」


だが、花森容疑者が高校生のころ、父親が急逝したという。


警視庁担当記者は、「病気だったのか事故なのかはまったく知りません。ただ、お母さんも弘卓くんを一人にしておけないので、勤務先を東京から静岡に変えて、それからはここで二人暮らしをするようになりました。その後、弘卓くんは琉球大学に進学することになり、お母さん一人になったのですが、彼が大学2年生くらいのころ、今度はお母さんも急死してしまった」



“生き物の研究を続けたい”


こうして天涯孤独の身となってしまった花森容疑者。まだ学生だったので父親の兄が後見人として面倒を見ることになったという。母親の死が影響したのか、その後、沖縄生活に見切りをつけて地元に戻り、静岡の大学に編入した。


警視庁担当記者は、「おじさんによれば、“生き物の研究を続けたい”って言っていたようで、大学でもそういう研究をしていたんじゃないかしら。家の中にも、土とか水槽とかを持ち込んで、生物を熱心に飼育していたみたい。『おかえり』って声をかえたら『ただいま』って返してくれる感じのいい普通の子です」



花森容疑者が今回硫酸で襲撃した男性は、沖縄時代のサークルの後輩である。なぜ地元で新たな生活をスタートさせながらも、“過去”の友人を狙ったのか。強い怨恨があったとみられるが、警視庁の取り調べに「今は何も話したくない」と話しているという。

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