優勝候補同士の対戦となった1回戦屈指の好カードは雨が降り続け、グラウンドがぬかるむ悪コンディションの中で強行された。大阪桐蔭(大阪)が3本塁打など長打で得点を重ね、東海大菅生(西東京)を振り切った。
初回2死二塁から4番・花田のバックスクリーンへの豪快な2ランで先制した大阪桐蔭は3回にも2番・藤原、5番・前田と2本のソロ本塁打が飛び出し、リードを広げた。
5回に2本の二塁打で1点、1点差に迫られた7回には代打・田近の右越え2点二塁打で突き放した。
東海大菅生は2点を追う2回、2死から金谷が左前安打で出塁。続く桜井の右前安打を守備がもたつく間に一塁から一気にホームインし、1点。7回には堀町の2点適時打などで3点を返した。さらに8回1死一、二塁としたところで中断。そのまま非情のコールドゲームとなった。
今春のセンバツで智弁学園(奈良)に初戦敗退した大阪桐蔭にとって、夏は根尾(現中日)、藤原(現ロッテ)らを擁して春夏連覇した2018年以来の出場。まずは初戦の壁を突破し、3年ぶり6度目の夏の頂点を目指す。
甲子園球場のみならず、球場管理スペースには気象庁の情報ベースがあり、雨雲の動きなどかなり正確な情報を得ることができます。それによりたとえば「甲子園球場の上空に、何時頃にどの程度の雨が、どれくらいの時間降るか」というところまで予測出来るのです。それを材料に試合運営を考慮するのですが、今日のような場合、雨天決行したのは「1試合でも消化しておきたい」という考えからでしょう。休養日の2日間が潰れ、後ろが決まっている状態では致し方ないことだったかも知れませんが、コールドで勝敗を下すというのは、運営側とすれば最も恥ずべきことだったと思います。一番の失態は、試合の流れを無視して強行し、コールドにしたこと。たとえば7回のタイミングで中断、コールドを下せていれば、まだ互いに納得できたのではないでしょうか。運営側に余裕がないと大会自体が揺らいでしまう。五輪での教訓が生きてない気もしました。僭越ながら。
大阪桐蔭先発の松浦投手は雨で難しい状況の中でも6回までは制球を乱すことなく、見事なピッチングでした。また打線も3本のホームランなど長打攻勢で東海大菅生の投手陣を圧倒。守備面では課題が残るプレーもありましたが、改めて能力の高いチームであることを見せたように思います。
6回裏から7回表にかけて雨が強くなり、試合続行は難しいコンディションでしたが、それでも積極的な打撃を貫いた東海大菅生の姿勢も素晴らしかったです。
また今大会は雨天順延が続いていますが、近年の気象状況を考えると来年以降も日程消化が難しいケースが増えてくると思います。先日のノーゲーム、今日の雨天コールドを検証材料とし、サスペンデッドの導入など大会の実施方法について見直しを検討すべきではないでしょうか。
0 件のコメント:
コメントを投稿