あなたのおかげで決勝に進めました。
東京オリンピックでハプニングに見舞われたジャマイカの選手が、助けてくれた大会関係スタッフを探し出し、感謝を伝えた。
陸上のハンスル・パーチメント選手は、8月5日に行われた男子110メートルハードルで金メダルを獲得した。
しかしパーチメント選手は、準決勝前に思わぬトラブルに遭遇していた。
同選手によると、オリンピックスタジアムに向かうバスに乗るはずが、音楽を聞いていて違うバスに乗ってしまい、気づいた時に水泳競技会場に到着していた。
バスを間違ったと気づき、慌てたパーチメント選手。
「選手村に戻って、オリンピックスタジアム行きのバスに乗らなければならないと言われました。しかしそれではウォーミングアップにも間に合わない」
「オリンピック専用の車に、会場に連れていってくれないかを試みましたが、彼らはとてもルールに忠実で、利用するには出発前に予約しなければいけなかった」とInstagramに投稿した動画で説明している。
困ったパーチメント選手は、その場にいたティアナさんという大会関係スタッフに助けを求めた。
「彼女は、大会と提携しているタクシーに乗るためのお金をくれました。おかげで、競技場に向かうことができ、ウォームアップにも間に合って試合に参加できました」とパーチメント選手は振り返る。
男子110メートルハードルで金メダルを獲得した、ハンスル・パーチメント選手(2021年8月5日)
パーチメント選手はその後、準決勝を通過して、決勝で見事に金メダルに輝いた。
競技を終えた後、同選手は、バスでティアナさんの元へ向かい、金メダルを見せて「あなたのおかげで、あの日決勝に進めた」と感謝を伝えている。そしてタクシー代を返してジャマイカチームのシャツをプレゼントした。
ティアナさんももらったシャツをInstagramに投稿しており「ありがとう」とコメント。パーチメント選手が「ぴったりでよかった」と書き込んでいる。
ジャマイカのメディア、サンデー・グリーナーによると、ジャマイカのエドモンド・バートレット観光相は助けてくれたティアナさんに感謝し、ジャマイカに招待した。
バートレット観光相は「彼女は見返りを求めない行動をしました。その行動がどんな結果をもたらすか、わからなかったでしょう」と述べている。
パーチメント選手は2012年のロンドン大会で銅メダルを獲得し、2016年のリオ大会は、怪我で出場できなかった。そして東京大会で初のオリンピック金メダルを手にした。
このスタッフさんの機転はすごい。この方は大会ボランティアではなく、近畿日本ツーリストの方ですね。遅刻したツアー客の対応などに慣れていたのかも。
競泳会場から国立競技場までタクシーだとどれくらいかかるのだろう。おそらく身銭で1万円渡したのではないか。返ってくるかも分からないのに。
名前を聞いていたようだけど、数日後にわざわざ探し出してお礼をするこの選手もイイ人だ!しかも、金メダリスト!お互い嬉しかっただろうな。
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