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「国後島から泳いで」亡命希望ロシア人の身元判明か…「国後島から亡命希望」に日本政府が苦慮する理由kuna

 北方領土の国後島から泳いできたというロシア人男性が亡命を求めていて、在日ロシア大使館は男性の身元が判明したとして面会を求めています。



在日ロシア大使館は23日、フェイスブックで保護されたロシア人男性の名前をV・ノカルド氏だと明らかにしました。日本の入管当局の情報だとしたうえで、男性への面会を日本側に求めています。

 

ロシアメディアのこれまでの報道によりますと、男性は40歳でロシア中部のウラル地方出身。3年前、極東で土地1ヘクタールを無償で提供する制度によって国後島に移住し、トラクターの運転などをしていたということです。

 


今月17日に行方が分からなくなり、自宅からは日本のポスターなどが見つかったとしているほか、男性はウエットスーツを着て泳いで海を渡ったとみられると伝えています。


日本政府関係者によると、男性は38歳で、ロシアの自動車運転免許証を所持しているという。


男性は19日夕に標津町内にいるところを町民が発見し、道警に保護された。男性は「国後島から泳いできた」と話しており、札幌出入国在留管理局が詳しい事情を聴いている。



地元メディアなどによると、男性はロシア中部ウドムルト共和国イジェフスク出身。希望者に極東地域の土地1ヘクタールを無償提供する制度で、国後島南部の泊(ゴロブニノ)の土地を貸与され、近くのドゥボボエ村に移住した。港湾労働やトラクター運転の仕事もしていたという。


日本政府関係者によると、男性は日本に亡命を求める考えを示しているが、理由などが二転三転しているという。


一方、「国後島から亡命希望」に日本政府が苦慮する理由、ロシアの面会要求が持つ「重い意味」とは。



ロシア側は男性のロシア国籍が確認され次第、男性との面会を求める考えだが、日本側は対応に苦慮することになりそうだ。


男性は日本への亡命を求めているとされる。仮にロシア側の要求を認めて男性との面会を認めたり、送還したりするとなれば、人道上の問題が発生する可能性がある上、ロシアの北方領土実効支配を容認することになりかねない。加藤勝信官房長官は、今後の対応方針についてコメントを避けている。



男性は2011年に在留ビザの問題で日本から国外退去処分を受けたほか、タイやインドネシアのバリでは書類の偽造で身柄を拘束されたこともある、としている。


「ロシアに送還するようであれば、日本がロシアの実効支配を容認することに」


日本政府は、現時点ではロシア側への情報提供にはきわめて慎重だ。8月22日午後には、ロシアの在札幌総領事館が日本側とのやり取りについて、フェイスブックで「日本のメディアが警察関係者の話として事件の詳細を報じているにもかかわらず、日本政府は公式な情報の提供を拒んでいる」と明かしている。


具体的には、北海道警が「外国人は札幌の入国管理局に引き渡されているので何も知らないと言っている」のに加えて、海上保安庁は「データが全くないと言っている」。札幌出入国在留管理局については、「東京からの指示がなく、男性の国籍が確認できないため、ロシア総領事館に協力はできないと言っている」としている。



それでも、ロシア側としては「その男性のロシア国籍が確認された際には、日本の当局から適切な情報を得て、面会するつもりだ」という方針を掲げている。


だが、北方領土が日本固有の領土だという日本側の主張をそのまま当てはめれば、男性は単に日本国内を20キロ泳いで移動したに過ぎない。この点を念頭に、8月23日午前の加藤勝信官房長官の記者会見では、「ロシアに送還するようであれば、日本がロシアの実効支配を容認することになる」という指摘も出た。加藤氏は、男性について「札幌出入国在留管理局において、事情聴取が行われていると承知している」などと話したものの、今後の対応についてはコメントを避けた。


「個別案件で、具体的な取り扱い、あるいは今後の取り扱いについてコメントは差し控えさせていただくが、事実関係をよく確認の上、関係機関が連携し、適切な対応を図っていきたい」

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