Osimiニュースへようこそ (^_^) 良い一日を

中国の「ゾンビ船」が急増「スエズ運河座礁より深刻」、中国の港がパンクして輸出不可能に sfsgv

 コロナ禍になってから、東京で会社を経営する友人からよく愚痴を聞かされた。船便で送られてきた貨物の到着が大幅に遅れるし、運賃も高騰しているというのだ。コロナ禍以前は、1週間から10日間で届いていた貨物が、今や1カ月以上かかるケースもざらだ。一番ひどい場合、中国浙江省の製造会社が送った試作品の荷物が温州港に届いてから、日本行きの貨物船に載るまで1カ月もかかったという、にわかに信じられない事例もあった。



そのため、友人の会社は、新製品の開発作業が遅れに遅れ、発売のスケジュールが組めず、会社運営に大きなマイナス影響があったという。友人は、まさに泣き面に蜂だ、とその苦しい心境を語っている。


上海市内を流れる黄浦江の畔にオフィスを構える海運会社のJ社長に、最新の海運、港湾事情を聞くと、問題の深刻さに驚愕(きょうがく)した。


問題の一つは、港湾の作業員に感染者が出て、港湾全体の作業が止まってしまうケースが頻繁に発生していることだ。



例えば、今年5月に、感染対策がうまくいっていた深センの塩田港に新たな新型コロナ感染者が発生した。そのため、同港の作業スピードが1カ月ほど大幅ダウンした。深セン港は塩田港含めて10港から成るが、米国8路線、欧州2路線など国際路線13本を有し、世界の港湾別コンテナ取扱個数ランキング4位を誇る港で、中国華南地区最大のコンテナ貨物船の利用港としても知られ、中国の対米貿易量の25%以上を担っている(参照)。


だが、塩田港の作業のスピードダウンにより、入港待ちの貨物船が長蛇の列となった。その光景を見て入港の見込みがつかめないと判断し、転港を余儀なくされた貨物船だけでも132隻もあった。



3月23日に、正栄汽船(本社:愛媛県今治市)が所有していた、台湾船社エバーグリーンが運航する「Ever Given」がスエズ運河で座礁事故を起こし、世界の海運業に非常に大きな影響を与えた。しかし、塩田港の入港渋滞は、スエズ運河座礁事故の影響よりも深刻だとの見解を示す海運大手の関係者もいる。


このような港湾の混雑ぶりは、塩田港だけの問題ではなく、米国の港湾でも見られる。


というのも、コロナ禍対応で米国は巨額の財政出動を行い、補助金をばらまいたからだ。その効果もあって、消費需要は急騰した。だが、世界の産業チェーンはコロナ禍の影響によってまひ状態に陥っていたため、その製品供給をいち早くコロナ禍から立ち直った中国に依存する状態になった。



ところが、中国製品を搭載した貨物船がロサンゼルスのロングビーチに到着しても、サンペドロ湾に並ぶ貨物船が延々20キロも続くという、深刻な入港待ち状態に巻き込まれてしまうといった問題も発生している。


不運なことに、カリフォルニア州で発生した山火事がなかなか鎮火できなかったため、ロングビーチ港付近の鉄道がその影響で運休してしまった。すると、殺到する貨物を、今度は高速道路がさばききれず、ダウンしてしまったのだ。


こうして、上海からロサンゼルス・ロングビーチ港を経てシカゴまでの輸送日数は35日から73日に長引き、コンテナが始発地に戻るまでに146日もかかった。これは海運の輸送力が、一気に50%も減少したことに相当する。



前出の塩田港の場合も、感染者が出たことによる作業の一時ダウンの影響で、35万7000個のコンテナが遊休状態になってしまうという問題まで起こした。


コロナ禍の影響で、中国製品の世界的需要が高まっているのに、海外製品に対する中国の需要は逆に減っている。


そのため、海外にいったコンテナが中国に戻らなくなるという厄介な問題が起こった。たとえば、ロサンゼルスのロングビーチ港だけでも埠頭(ふとう)に1万5000個以上の空コンテナが滞留している。オーストラリアとニュージーランドの港に行くと、事情がもっと深刻だ。滞留している空コンテナは、いずれも5万個を超えている。



こうして中国の港では、コンテナが足りなくて搬出できない貨物が増えるという信じられない現象が起きた。その結果、運送価格の暴騰現象を誘発した。


例えば、40フィートのコンテナの運送価格は、中国から米国までの場合、普段は3000ドルあまりだったが、いまや2万ドル以上、5倍以上の暴騰という記録を作った。


また、深セン市に本社を置く中集集団(CIMC)は、海上コンテナの製造・修繕などを行う専門会社だ。同集団のコンテナ製造量は、コロナ禍前の製造量の倍に当たる月40万個まで高められているが、それでも、需要に追いつかない。



さらに、それまで依頼主があまりいなかった伝統的なパナマ型コンテナ貨物船の賃料が、急に50倍近くも暴騰するという怪現象も起きた。アメリカに滞留している大量の空コンテナを中国に引き戻す需要が出たためだ。業界内ではこの種の貨物船を「ゾンビ船」と呼ぶ。


中国のメディアは、「常識を破るこのような賃料暴騰現象は、人類が大航海時代に入って以来見たことのないものだ」との海運に長年携わってきた業界関係者の指摘を引用して、こうした現象の是正を呼び掛けている。


冒頭のJ社長は、「コロナ禍がはびこる今、一番もうかる会社はどこかと言うと、ワクチンを開発した会社と思う人がほとんどだろう。実はコンテナ製造会社もたいへんもうかっている」と指摘している。



もちろん、海運会社も、もうかっている。J社長から転送されてきた関連のリポートなどによると、海運業界のコンサルタント会社は、コンテナ運送会社の2021年の営業利益は2019年の15倍になるだろうと見ている。


中国の国有海運最大手は中国遠洋海運集団(COSCOグループ)だが、同グループの中核上場会社、中遠海運控股(COSCOシッピング)は今年上半年の純利益が371億元(約6335億円)で、平均して毎日2億元(約34億円)のもうけとなる。日本のメディアもこのことに気づき、「売上高、純利益ともに過去最高。新型コロナウイルス禍で運賃が高騰するなか、運航する航路を増やしたことが奏功した」と取り上げている。


しかし、笑う企業があれば、泣く企業もある。海運会社はもうかっているが、対外貿易関連の会社や製造業に従事する中小企業は泣きたくても涙が出なくなるほど苦しい状態に陥っている。


世界最大の雑貨の町・義烏は、「泣き組」だ。通常の輸送市場では、海運の価格が最も安い。だから、中国の輸出入貨物関連の輸送の約90%は海運が占めている。しかし、今では海運価格が「中欧班列」と呼ばれる中国とヨーロッパ間の定期列車便の運送価格を上回っている。そのため、多くの荷主は中欧班列による輸送を選択するようになった。最新のデータによると、7月の中欧班列の運行本数は前年同期比8%増の1352本となり、輸送貨物も同15%増の13万1000TEU(標準コンテナ)だった。月に1000本以上の定期列車便の運行は、2020年5月から15カ月も継続している。


しかし、中欧班列はヨーロッパまでしか貨物を運べず、米国に行くにはやはり海運を利用するほかに選択肢はない。海運を利用する多くの中国輸出会社にとっては、苦しい試練に耐えなければならない日がまだ続いている。

Share:

0 件のコメント:

コメントを投稿

ホット動画

注目のビデオ

Popular Posts

ブログ アーカイブ

最近の投稿

ページ