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なぜ初球にバスターのサイン?高津監督は糸原を申告敬遠せず勝負を選ぶ!見えた矢野監督と高津監督の采配力の違いb

 阪神が20日、甲子園で行われたヤクルト戦に0-0で引き分け、ヤクルトのVマジックが「3」に減った。ジョー・ガンケルは8回途中、高橋奎二は7回まで無失点に抑える投手戦となったが、阪神は5回無死一、二塁の好機に「7番・レフト」で先発出場した育成出身の小野寺暖にバスターを仕掛けさせて失敗したことが響いた。阪神の奇跡のVの可能性は遠のき、ヤクルトは最短で22日の広島戦で優勝が決まることになった。



ヤクルトベンチは動じなかった。0-0で迎えた9回二死二塁。打席に糸原を迎えて高津監督は、守護神のマクガフに勝負させた。4試合連続ヒットの糸原は、この日も2安打とバットが振れていた。1本出ればゲームが終わる。次打者がチャンスでのバッティングに粗さのある大山だったことを考えれば、糸原を申告敬遠で歩かせ大山勝負を選んでもおかしくなかった。 


単打狙いの糸原は懸命にボールに食らいいつきファウルで4球粘った。だが、フルカウントから最後は見送ればボールの外角高めの153キロのストレートを打ち上げてゲームセット。サヨナラのチャンスを生かすことができなかった。マジック対象チームとの直接対決の場合は、引き分けでもマジックが減る。前日の圧勝で目の前の胴上げは回避していた阪神にとっては負けに等しい引き分け。矢野監督はテレビの共同インタビューに淡々と答えた。



「うちの立場は勝たないと状況的に厳しくなるのはわかっている。全員でなんとか精一杯戦った結果。これは代えられない。受け止めて残り試合をやるしかない」


昨年まで阪神で7年間コーチを務めた評論家の高代延博氏は、「ヤクルトの高津監督の投手心理を考えた強気采配の勝利」という見解を示した。


「9回一死二塁の場面。日本人投手であれば、糸原を申告敬遠で大山勝負の選択肢があったのかもしれない。だが、外国人選手は、こういう場面で逃げることを嫌う。四球を与えたあとの次の勝負に影響を及ぼす。そのあたりの投手心理をメジャー経験もある高津監督はわかっていて糸原と勝負させたのだろう。ベンチの強気とマクガフの強気が合致した。しかも、中村は追い込んでからはストライクゾーンで勝負しないように細心の注意を払っていた」



一方で対照的に阪神ベンチには強気を履き違えた“迷走采配“があった。


5回である。糸原、大山の連打でつかんだ無死一、二塁のチャンスに小野寺の初球になんとバスターのサイン。バントの構えからヒッティングに切り替えた小野寺は、高橋のストレートに差し込まれ、ボールを打ち上げて最悪のライトフライに倒れたのである。


この場面について、矢野監督は、「どうしても点を取れなかったから、いろいろ考えはありますけど、しっかり点を取ろうという中でやったことなんで。それは自分自身、受け止めてやっていきます」とコメントした。だが、高代氏は「結果論ではなく、なぜ?の疑問府がつくベンチの迷いが見えた作戦だ」と厳しい見方をした。



「確実にバントで送る、あるいは、初球からバスターのような仕掛けをしたかったのであれば、それに対応できる能力のある打者を代打で送るべきだったのだろう。山本でも木浪でもよかったと思う。小野寺はファームでもバスターなどやったことがなかったのではないか。そもそもバスターを成功させる可能性の低いバッターなのだから、相手の裏をかくことにもならない。しかもヤクルトの内野陣はバントと決めつけて猛チャージをしてきたわけではない。そのまま小野寺を打席に立たせるのであれば、坂本、ガンケルと続く打線の並びを考え、最初からバントか、普通に打たせるかをシンプルに決めておくべきだったと思う。策を弄し過ぎるベンチの焦りが見えた。ガンケルの出来とブルペンの安定度を考えると1点を取れば勝てたゲーム。バントで良かったのだ」


高代氏は、このバスターの失敗が、9回の最後の攻撃が無得点に終わったことにつながる布石にもなっていたという。9回に先頭の中野が中前打で出塁すると、続く近本に、一転してバントをさせたシーンである。



「バスターの失敗を矢野監督は引きずっていたと思う。だから近本に手堅く送らせた。低調の打撃陣において唯一信頼のおける近本を3番に置いたのであれば、こういう場面でこそ、簡単に送らせずに何かを仕掛けても良かった場面。6回一死一塁で近本は併殺打に終わっているが、これは珍しいケースで、ヤクルトベンチはバントで助かったと思ったと思う。ベンチがひとつミスを犯すと、こういうチグハグな采配になりかねないのだ」


前年度最下位で、開幕前にはBクラス予想がほとんどだったチームをここまでに導いた高津監督と、巨人と対等の戦力をフロントに整えてもらいながら最後のV争いで後手を踏んだ矢野監督との采配力の差が、如実に表れた最後の首位攻防戦となった。



高代氏が言う。「優勝が遠のく引き分けとなった。だが、可能性が消えたわけではなく、その後にCSの戦いもある。最後まであきらめるべきではない。課題は打線。打順をもう一度考え直すべきだろう。4番のマルテの状態もよくはない。9回一死二塁でカウント3-1から見送ればボールの外角の変化球を振った。今までのマルテならバットが止まっているボール。その状態のマルテが4番では得点力は上がらない。得てしてこういう投手戦は1本の本塁打で決まるもの。やはり一発のある佐藤、大山を打線に揃えたいし、近本、中野の1、2番を崩すべきではないと思う」


この2試合で1番・島田、3番・近本の打線を組み、初戦は機能して11点を奪ったが、2戦目は高橋の出来の良さも手伝い空回りした。初戦で外された大山はスタメン復帰したが、怪物ルーキー佐藤はベンチスタートで代打出場の機会もなかった。



残り4試合は、もう負けられない試合ではなく、すべて勝たねばならない試合に切り替わった。だが、奇跡の逆転Vの可能性はゼロではない。4試合全勝でいけば勝率は.590となり、残り6試合のヤクルトが2勝4敗と足踏みすれば勝率.584となり逆転する。そのためには、ラストスパートに点火する勢いがチームに必要となる。


矢野監督は、試合後に、こんな決意を口にした。


「どんな形でもいいんで勝ちたかった。正直なところ引き分け(という結果)は変えられない。残り試合で、この引き分けがあったから優勝できたな、ということに変えられるチャンスは、まだ残っている。残り試合で自分たちで(優勝を)引き寄せるように全力で戦っていく」



今日21日の中日戦は、“投手4冠“を狙う柳が立ちはだかる。阪神は左腕の高橋が先発で投手戦は必至。矢野監督が頭を悩ませる打線の奮起がカギを握るだろう。


一方のヤクルトは神宮で広島戦。阪神が中日に敗れてヤクルトが勝てばマジック「1」となり、ヤクルトが22日の広島戦に勝てば優勝が決まることになる。

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