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「何だ。お前!」…佐々木朗希の判定不服「苦笑い」と白井球審

 17イニング連続の完全投球を続けていた千葉ロッテの3年目右腕、佐々木朗希が24日、京セラドーム大阪で行われたオリックス戦で前代未聞の事態に直面した。2回にボール判定とされた外角のストレートに対して苦笑いを浮かべたことが判定への不服と受け止められ白井一行球審が詰め寄る場面があったのだ。恋女房の松川虎生が間に入り、井口資仁監督もベンチを飛び出すなどして、それ以上の大事には発展しなかったが、“令和の怪物”を巻き込んだ騒動にネット上では賛否が巻き起こった。一体誰の何が問題だったのか。なお試合は先頭の福田周平に初球をライト前へ弾き返されて連続イニング無安打が「17」、連続打者アウトが「52」でストップ。プロ入り最多の5四死球を与えるなど制球に苦しみながらも5回を6安打2失点に抑え、無傷の3連勝で両リーグを通じてハーラートップに並んだ。



目の前でいったい何が起こっているのか。今シーズン最多の2万8967人で埋まった京セラドーム大阪を騒然とさせた事態は、2回裏二死一塁の場面で起こった。


9番・安達了一を0-2と追い込んだ佐々木は、一気に勝負を決めにいった。渾身の力が込められた直球は158kmをマーク。松川がミットを構えた外角低目へ寸分の狂いもなく吸い込まれ、安達も金縛りにあったかのように見送った。


しかし、白井球審の右手は上がらない。一塁走者の杉本裕太郎は、盗塁を仕掛けていた。振り返って、松川の送球がそれて、盗塁を許したことを確認した佐々木はマウンドを降りて人工芝に入ったあたりで立ち止まった。表情には苦笑いが浮かんでいた。


次の瞬間、マスクを外した白井球審が、おもむろにマウンドへ詰め寄っていく。ただならぬ気配を感じとった松川が慌てて後を追う。怒気を発しながら佐々木へ何やら言葉を発している同球審を右手で制しながら2人の間に入った。


興奮した様子の白井球審は、その松川に対しても声を荒げた。

「何だ。お前!」


異様なムードを察した白井球審は、我に返ったかのように、それ以上、松川や佐々木に話しかけることなくホームへ踵を返した。佐々木を落ち着かせようとサードの平沢大河もマウンドへ駆け寄ってきたなかで、井口監督もベンチを飛び出した。


各社の報道によれば、井口監督は、「もうちょっと冷静にいきましょう」と白井球審に話しかけたという。


白井球審の行動につながる伏線があった。


2回の先頭、6番・頓宮裕真へ2-2から投じた7球目。外角低目に決まった160kmの直球がボールと判定された直後だった。体をちょっとだけのけぞらせ、首を小さく横に振って不服の意を示した佐々木は、このときも苦笑いを浮かべていた。


公認野球規則では8.02の(a)で「審判員の裁定」をこう定めている。


「打球がフェアかファウルか、投球がストライクかボールか、あるいは走者がアウトかセーフかという裁定に限らず、審判員の判断に基づく裁定は最終のものであるから、プレーヤー、監督、コーチまたは控えのプレーヤーが、その裁定に対して、異議を唱えることは許されない」


さらに「原注」として、こんな文言が綴られている。


「ボール、ストライクの判定について異議を唱えるためにプレーヤーが守備位置または塁を離れたり、監督またはコーチがベンチまたはコーチスボックスを離れることは許されない。もし、宣告に異議を唱えるために本塁に向かってスタートすれば、警告が発せられる。警告にもかかわらず本塁に近づけば、試合から除かれる」


佐々木は小さなアクションと苦笑いを浮かべただけで何も異議を唱えたわけではない。


日本ハムの2年目右腕、伊藤大海が16日のロッテ戦できわどいコースをボールと判定されて思わずマウンドを降り、グラウンド上で“土下座ポーズ”をした。この時はその行動が「異議」と判断されて球審から注意を受けているが、佐々木の「苦笑い」とは明らかに行動が違う。苦笑いや小さなアクションを「異議」と判断したとすれば、それは適用範囲を広げすぎだろう。感情的になったと見られても仕方がない。抗議のつもりもなかったのに44歳の球審に血相を変えて詰め寄られた20歳の佐々木の精神的ショックも大きかっただろう。


この白井球審の行き過ぎとも取れる行動に対してネット上は批判が殺到した。


井口監督は、試合後にも、佐々木の表情を含めたリアクションが発端だったのでは、と尋ねたメディアに対して「そこは審判が流すところなので」と語っている。白井球審は、試合後にコメントをしなかったが、最も大切にするべきファンを混乱させるような中断を招いてしまった行動には問題は残る。白井球審の行動は大人げなかったし、3年目の佐々木やルーキーの松川に対しての高圧的な姿には違和感があった。


ネット上では完全試合達成から“時の人”となった佐々木を擁護する声であふれ、前出の伊藤は、自身のツイッターで「あ、独り言です」と断りを入れながら、こんな投稿をした。


「たしかに、相手のある事で相手を不快にさせたり、必要以上のリアクションは控えるべきだと重々承知ですが…我々は無感情のピッチングマシーンではない。命懸けの一球一球に感情が入るのも当たり前で、それが自然と出てしまうことも多々あります」

 

だが、一方で白井球審の行動に理解を示す声もある。


タイトル獲得経験もある某球界OBは、こんな見解を示す。

「佐々木はストライク、ボールに抗議をしてはならないことがわかっているので、思わず苦笑いを浮かべただけなのだろう。だが、白井球審からすれば、その笑いが自分の技術をバカにされていると感じて頭に血が上ったんだと思う。まだ佐々木が怒って文句を言った方がわかりやすかったかもしれない」


佐々木の2試合連続17イニング完全投球を「世界でナンバーワンの抑え投手が9イニングを投げているようなもの」と評したパドレスのダルビッシュ有も自身のツイッターを更新。物議を醸した白井球審の行動に理解を示すつぶやきを投稿している。


「野球の審判って無茶苦茶難しいのに叩かれることはあっても褒められることはほとんどないよなぁ。選手も散々態度出すんだから審判にも態度出させてあげてください」


さらに安達に対する佐々木の一投はストライクであり、判定自体が誤審だったと批判されている状況にも、相互理解が必要だとあえて一石を投じている。


「誤審といいますがテレビで見てる分には判定は簡単です。ですがあの場にいてリアルタイムであれだけ誤審が少ないのは本当にすごいです。元プロ野球選手が審判とかすると誤審連発なので、自分からするとプロ野球の審判は全員化け物です」


ストライク、ボールの判定については、メジャーリーグでも、チャレンジ(日本のリクエスト)は認められず、一度下された判定が覆ることはほぼない。


判定への不服を表に出すことは何のメリットももたらさない。メジャーリーグと違い、日本では不服を示した投手にあからさまに不利な判定をするなどの審判からの“個人的な報復”は皆無と言っていいが、要注意人物とみなされ、より厳密に注意深くストライク、ボールを見極めようとされる可能性は否定できない。


審判も生身の人間であり、その日によって、多少ストライクゾーンが変わってくるのも事実である。審判がそれぞれ持つ性格を把握し、自分が損をしないように上手く接していく作業もまた、プロの世界では必要不可欠となる。


阪神で長くチーフスコアラーを務め、北京五輪に出場した日本代表チームでもスコアラーを務めた三宅博氏から、審判ごとの傾向や性格をデータにまとめてファイルにして、毎年、首脳陣と選手に配っていたという裏話を聞いたことがある。


その際、三宅氏は「審判を味方につけなければ損。人間なので間違いはあり、審判も、“ああやってしまったなあ”と思うもの。そこで真摯な態度で接していれば、どこかで借りは返してくれる。絶対に文句を言ってはダメ」という指示をバッテリーに送っていた。 


佐々木自身も、名実共に球界を代表する投手になるために“教訓”を得たと思えばいい。


17イニング続いていたパーフェクト・ピッチングを福田に投じた第1球でストップさせられた佐々木は、5四死球を与えるなど制球が定まらなかった。5回には無死満塁からの紅林の投ゴロをホームゲッツーではなく1-6-3の併殺を選ぶなどの判断ミスもあったが、悪いなりにもリードは許さず、5回を6安打4奪三振2失点にまとめて勝利投手となった。

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